たべ新聞

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健康のレシピ

糖の種類とはたらき  ⑤麦芽糖(マルトース)

2013.03.28

 麦芽糖は、酸または麦芽など穀類の芽の部分に含まれる酵素によってデンプンを分解し、得られる糖です。

 

 砂糖の普及する前は、芋や穀類のデンプンを麦芽酵素で分解した芋飴や水飴が、菓子や甘味料に用いられていました。また、麦のデンプンを分解した糖をアルコール発酵し、酒もつくられます(ビール)。

 

 

 麦芽糖は加熱しても焦げにくく、液体に溶かしたり煮詰めた後で冷やしても、結晶になりにくいのが特徴です。このため、佃煮や清涼飲料、滑らかな食感を保つ必要のあるアイスクリーム等に利用されます。

 

 また腸内での浸透圧や発酵を利用し、穏やかな乳児用便秘薬としても利用されます(マルツエキス)。

 麦芽糖はブドウ糖(グルコース)分子が2個結びついた糖です。その甘さは砂糖(ショ糖:スクロース)の35%程度と穏やかです。

 

 なお、麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖) と 砂糖(果糖+ブドウ糖)では、麦芽糖の方が甘さは穏やかですが食後の血糖(ブドウ糖)値上昇の程度が砂糖よりもやや高いです。

 『食後の血糖値上昇』は近年何かと問題視されがちですが、満腹中枢を刺激し、食後の満足感をもたらします。食後のデザートが満足感を与え、食べ過ぎを防ぐことができるという利点もあります。使い方や分量が大切です。

 

 

 なお、名前は似ていますが『還元麦芽糖(マルチトール)』は、ブドウ糖とソルビトール(体内に吸収されにくい糖アルコール)の結びついた糖です。

 このため、摂取後の血糖値上昇の程度が低い低エネルギー甘味料として、食事療法や健康を意識した食事作りに利用されています。

 

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