スポーツ栄養
運動と栄養成分⑤
2012.03.13
乳酸
乳酸は乳酸菌によって作られ、腸内ではその環境を整える働きがあります。
乳酸飲料やヨーグルト、柴漬けやすぐき漬けで連想されるような穏やかな酸味があります。
また、体内で糖質のエネルギー利用(消費・代謝)の途中でも作られる物質です。
糖質のエネルギー代謝の利用には酸素が必要ですが、酸素の供給が間に合わない瞬発的な強い動き(短距離走や重量上げなど)をすると、体内では乳酸が作られます。
乳酸が作られるのは、糖のエネルギーを完全燃焼されなかった場合で、のちにエネルギー源として再利用されます。
このエネルギー利用経路は効率的ではなく、筋肉に乳酸が一定量を超えてたまると筋肉の収縮がうまくできなくなります。
このため、運動競技者はより多くの酸素を摂り込んで筋肉で利用できるようトレーニングメニューを組み、行っています。
また、これまでは乳酸は「疲労物質」とされ、筋肉中にたまると
�疲労感を伴う
�運動効率が落ち、十分な運動能力が発揮できない
�筋肉痛のもとになる
とされてきました。
しかし近年の研究では、これらは否定されています。
�筋肉をとりまく環境のミネラルバランスの崩れなどさまざまな要素があります
乳酸以外で疲労をもたらすと考えられる物質はいくつかあります
�筋肉中の糖エネルギー源が枯渇するためです
�筋肉痛は筋肉の繊維が傷付いて生じる痛みです
筋肉は修復される際に、筋繊維をより太くする(超回復)ため、
体に筋肉を付けたい・筋力を増したいと考える方には
筋肉痛が現れる程度の強さの筋力トレーニングが必要です。
なお、健康づくりを目的としたウォーキング程度の強さの運動では、乳酸について意識する必要はほとんどありません。
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