スポーツ栄養
運動と栄養成分⑧
2012.03.22
体脂肪のエネルギー利用比率
春、着衣が薄くなる季節です。
冬に蓄えた体脂肪を減らしたいとお考えの方も多いのではないでしょうか?
体脂肪をエネルギーとして消費・燃焼するには、十分な酸素を摂取しながら継続する「有酸素運動」が効果的です。
エネルギーの単位はkcal(キロカロリー)です。
今、体に蓄積されている体脂肪は1グラム当たり約7kcalです。
(1kgの体脂肪は約7000kcalのエネルギーがあります)
また、
・ご飯、芋、パン、砂糖等の食物から摂った
糖質エネルギーは1g当たり約4kcal
・肉、魚、卵、乳、豆に多い(穀類、芋等多くの食品に含まれる)
たんぱく質は1g当たり4kcal
・(体脂肪ではなく)食品の
脂質エネルギーは1g当たり9kcal
です。
けれども、
ジョギングで210kcal消費した場合、
体脂肪30g(210÷7kcal=30g)を消費した、
と計算しがちですが、
体脂肪だけで消費エネルギーをまかなうことはあり得ません。
(体脂肪率の計測等の方法で、体脂肪が1kg分減少していれば
「体脂肪を7000kcal分消費した」と表現する事はできます。)
最も効率良く体脂肪を燃焼する強さの有酸素運動を行っても、
・体脂肪のエネルギー
・筋肉中の備蓄エネルギーと食物から摂ったエネルギー
の利用比率は 約50対50 という程度です。
運動の最初の段階では、筋肉中に蓄えられている糖エネルギー(グリコーゲン)、食物の糖質エネルギーが優先的に使用されます。
これは、短距離走など、瞬時にエネルギーを爆発的に利用する運動(無酸素運動)の場合では特に顕著です。
運動を開始してから徐々に体脂肪の利用比率が上昇します。
この比率が立ち上がってゆくまでには約20分程度を要します。
これが、
「体脂肪を燃焼したいなら有酸素運動をしましょう」
「運動するなら1回に20分は続けましょう」
といわれる理由です。
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