スポーツ栄養
運動と栄養成分⑨
2012.03.22
運動と内臓脂肪
継続して酸素を取込む運動(有酸素運動)は、体脂肪をエネルギー源としてゆっくり燃焼します。
体脂肪には皮膚の下の「皮下脂肪」と、内臓の周りに付着している「内臓脂肪」があります。
皮下脂肪は筋肉や骨や内臓を衝撃から保護し、体温を一定に保つ大事な働きがあります。
しかし増えすぎるとその重さによって、膝や腰、心臓をはじめとする循環器に過剰な負担を掛け、間接的に生活習慣病の要因となります。
内臓脂肪は内臓を保護する大切な働きがあります。
しかし過剰に蓄積すると、内臓の各種の代謝を行う作用をさまたげる働きがあり、生活習慣病の直接的な要因になるおそれが増します。
このため、近年メタボリック症候群の予防・発見のために、腹囲(へその高さのお腹周りのサイズ)を測定しています。
生活習慣病に対する危険性が皮下脂肪よりも高い内容脂肪ですが、嬉しい事に有酸素運動では皮下脂肪よりも早くエネルギー源として利用されます。
このため、「腹囲」には運動による変化も現れやすいです。
内臓脂肪の減少によるメリットは、血中脂質や血糖値、特に血糖値を適正な状態に調整するインスリンの反応性(インスリン抵抗性)の改善などの他、幾つもあります。
体重で目に見える変化が現れるまでにはまとまった期間を要するため、途中でめげてしまいがちです。
腹囲も併せて測定しながら、運動を継続してみませんか?
5ミリ、1センチと少しずつの変化でも、頑張った分だけ体の中で良い変化が起きていると考えると、張り合いも出てきますね。
内臓脂肪も皮下脂肪も適正な量になると、全身への負担も、生活習慣病のリスクもグンと減ります!!
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