ミキ薬局ホーム > ちょっと立ち寄り情報 > 禁煙指導 > 第49回 妊娠と喫煙~タバコが子供に与える影響~

禁煙指導




今回は、女性の喫煙についてお話ししたいと思います。



最近は公共の場や職場の禁煙化がどんどん進み、喫煙者はますます肩身の狭い思いをしていることと思います。そんな中、男性の喫煙者は減っていても女性は横ばい、若い女性ではむしろ増えています。



タバコは”お肌の大敵”というお話しを以前ご紹介しましたが、(くわしくは第37回「お肌とタバコ」をご覧ください。)女性が喫煙すると、肌への影響だけでなく、不妊になる危険性、閉経年齢が早くなる、骨粗しょう症になる可能性など多くのリスクが発生します。今回は、その中で妊婦の喫煙が胎児に与える影響について考えてみたいと思います。



妊娠中の喫煙の影響は、本人にとどまらず胎児にも影響を与えるという問題も抱えています。妊婦の喫煙によって流産、早産、分娩時の異常、胎児の発育障害(低出生体重児など)、SIDS(乳幼児突然死症候群)など、喫煙者本人、胎児ともに様々な危険性が高まることが明らかになっています。








(ノバルティス株式会社 禁煙サポートサイト「いい禁煙」引用)



これは、喫煙によって体内に取り込まれたニコチンと一酸化炭素の影響です。ニコチンのもつ血管を収縮させる働きは、子宮や胎盤への血液量を減少させてしまいます。また、一酸化炭素は、酸素を運搬するヘモグロビンと結合し酸素の運搬能力を低下させてしまいます。その結果、胎児は酸素不足と栄養不足におちいってしまうのです。  



妊娠中の喫煙によって、約170~250gくらい出生体重が低くなると言われています。健康な赤ちゃんであれば問題ないかもしれませんが、もともと低体重で生まれてくる赤ちゃんからさらに200gを奪ってしまったら・・・・どうなってしまうのでしょうか?



出生体重が2500g未満になると新生児死亡や脳性麻痺といった障害の可能性が出てきます。もし、普通に出産しても2600gだった赤ちゃんが喫煙のために2400gになってしまったら・・・・お母さんの喫煙のために無用な障害の可能性にさらされてしまうことになります。



お母さんが妊娠中にタバコを吸うということは、赤ちゃんの顔にタバコの煙を吹きかけているのと同じと考えましょう。



「禁煙によって妊婦がストレスを感じるとその方が胎児に悪影響では・・・?」と考える方もいるかもしれません。しかし、妊娠中の精神的ストレスは、胎児の出生体重に影響しないということが、海外での大規模な調査によって明らかになっています。妊婦のストレスよりも1本のタバコの方が赤ちゃんにはずっと苦しいのです。



やめようと思っているけど、やめられずにズルズルとタバコを吸っている方。



いまからでも遅くはありません。妊娠中の方はもちろん、授乳中の方、これから妊娠を希望する方も、禁煙を始めてみませんか?



★☆★女性喫煙者の禁煙成功のポイント★☆★



ポイント① 「タバコをやめると太る・・・・」という思い込みが、女性が禁煙に踏み切れない原因の一つとなっています。タバコをやめて体重が増えたという話をよく聞きますが、禁煙が原因と考えられるのはわずか2キロ程度。5キロも10キロも太ったという方は、口寂しさを紛らわすために食べることに走ってしまった結果でしょう。口寂しさを間食以外のことで紛らわせば体重維持は十分可能です。(くわしくは第12回「禁煙による体重増加の予防」をご覧ください。)



ポイント② 禁煙スタート時期にも注意しましょう。女性は、生理前はホルモンバランスがくずれてイライラしがちです。禁煙を始めるのは生理が終わった直後がベストです。また、一人で頑張るよりも、第三者の協力があった方が成功率がアップします。いつでも気軽に専門家のアドバイスが受けられる「禁煙支援サービス」を利用するのも効果的です。



ミキ薬局では、下記店舗で無料で禁煙支援サービスを行っております。お気軽にご相談ください。



【禁煙支援サービス実施店舗】



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次回は、2/22 サポート例とワンポイントアドバイス(18)です。