たべ新聞

0

健康のレシピ

旬の食べ物(2) 実は旬ではない食べ物

2012.01.23

〜 実は旬ではない食べ物 〜

 季節の行事に利用されることで、その時期の旬の食材だと思われている食品もあります。

・冬南瓜(日本南瓜・西洋南瓜 等) 

 冬至に小豆と「いとこ煮」にして食べるカボチャの原産地は南北アメリカです。

 日本では晩秋の収穫期が旬で、最もおいしい時期です。

 乾燥した場所であれば冷暗所で数か月間保存でき、カロテンやビタミンCをはじめとする貴重なビタミン源として、野菜の少ない冬に重宝され、冬野菜の印象が強いです。

 いずれのビタミンも、肌や粘膜の健康を保つため、冬の肌荒れ・ひび・あかぎれや、ドライアイ、喉・鼻の粘膜乾燥がまねく風邪の炎症を防ぐことができます。

 カロテンはアブラに溶けて吸収され易くなります。茹でずに蒸す・揚げる・電子レンジ加熱するといった方法で、ビタミンCが水に溶け出ることを防ぐこともできます。

 アツアツの天ぷらや、ホクホクに加熱してマヨネーズで和えたサラダなどがおすすめです。

 *おもちゃ南瓜といわれるさまざまなユニークな形の小型南瓜は

中東やアジア原産で、夏カボチャと呼ばれます。

冬カボチャに比べると水分量が多く保存性は劣りますが、10℃以下では数週間保存できます。 

 

・苺(イチゴ)

 数少ないクリスマスカラーのフルーツのため、クリスマスケーキの彩りには不可欠です。

 産地は寒冷地から熱帯地域まで幅広く、種類も多岐にわたります。四季成りイチゴと一季成りイチゴがあります。

 ハウス栽培の技術の発達により、冬〜早春のフルーツのイメージもあります。年中収穫が可能ですが、本来の旬は一季成りイチゴの収穫時期である4〜6月頃です(地域差有り)。 

 

・鰻(ウナギ)

 酷暑の時期、土用の丑の日にウナギを食べる習慣があります。

 これは江戸時代に暑気あたり(夏バテ)予防をPRし、夏の鰻の売れ行き低迷の打開策を図った結果、普及した習慣です。

 夏バテ予防には実際に、効果的ですね。

 ウナギの旬には諸説あります。

天然鰻:

・晩秋から初冬:冬眠に入る前に栄養を蓄える

・秋:餌が豊富な夏に栄養を蓄え脂がのっており、餌を追い泳ぐため身が発達する

・秋〜初冬:産卵のために栄養を蓄え川を下る

養殖鰻:

・初夏:冬に養殖池に入れた鰻は半年で食べ頃になる

いずれも土用の頃は旬とは言い難いようです。

なお、天然鰻の市場に流通する割合はわずかに1%程度です。

・甘酒

 米麹を用いた発酵飲料です。

 冬に嬉しいホットドリンクですが、実際には昔は夏にも愛飲されていました。

 ビタミンB群が豊富で現代では「飲む点滴」にも例えられます。

 このため、(旬とは少し違いますが)昔は「暑気払い」の飲み物として俳句では夏の季語になっています。

 実際に、冬よりも夏の方が、発酵に適した温度管理がしやすく、作り易いです。

 余談ですが、江戸時代、白米食が普及した都市部では、ビタミンB1不足による脚気が死をもたらす原因不明の病でした。

 甘酒はその対策にも適した飲み物でした。

 

 

 このような食品はまだまだありそうですね。

 

健康のレシピ

2024.12.26健康のレシピ
【皮膚と栄養】747 お節料理の特徴
2024.12.25健康のレシピ
【皮膚と栄養】746 クリスマスの肉料理
2024.12.24健康のレシピ
【皮膚と栄養】745 クリスマスの伝統菓子
2024.12.23健康のレシピ
【皮膚と栄養】744 ショウガ
2024.12.20健康のレシピ
【皮膚と栄養】743 ユズ湯
2024.12.19健康のレシピ
【皮膚と栄養】742 コーヒー・お茶
2024.12.18健康のレシピ
【皮膚と栄養】741 アルコール飲料
2024.12.17健康のレシピ
【皮膚と栄養】740 コラーゲンの用途
2024.12.16健康のレシピ
【皮膚と栄養】739 コラーゲンとゼラチン
2024.12.14健康のレシピ
【皮膚と栄養】738 コラーゲンの種類
ページの先頭へ

季節のこんだて

ミキ薬局おすすめ

健康のレシピ

スポーツ栄養