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旬の食べ物(39) 梅(ウメ)

2012.05.07

梅(ウメ)

 古い昔、日本では花といえば梅の花を指し、親しんでいました。

 同じバラ科の果実でも、杏やプラム等とは異なり、熟しても甘くなりません。

 甘味を足して、ジャムやジュース、シロップといった飲料や食品に加工します。

 そして梅特有の酸味や風味は、クエン酸やコハク酸、リンゴ酸をはじめとする有機酸によるものです。

 

 梅干しを作る過程で、梅を塩蔵すると液が浸み出します。これを「梅酢」といって、味噌や醤油が利用される以前には塩と共に調味料として用いられました。

 味付けの加減を指す「塩梅(あんばい)」という言葉の由来とされます。

 

 梅酢や梅干しの強い酸味や塩分は、料理の保存性を高めるため、今でも重宝されています。

 塩は雑菌や食中毒をもたらす細菌、カビが生育に自由に利用できる食品中の水分を奪います。

 クエン酸をはじめとする酸は、これらの生育に適さない酸度(PH)の環境を作ります。

 お弁当やおむすびと縁の深い食品ですね

   また、酸は消化液の分泌を促して食欲を増進させます。その抗菌作用やスッキリとした風味による爽快感を活かす「梅エキス」は、民間療法的にも長く愛用されてきました。

 青梅(未熟果)をすりおろして絞った果汁をねっとりとペースト状になるまで気長に煮詰めます。 

 未熟果や種子には青酸配糖体が含まれますが、加熱や塩蔵、アルコール浸漬によってその毒性は失われます。

 これから訪れる梅雨の時期を、爽やかな梅の風味で快適に乗り切りましょう。

(梅の実る頃の長雨なので、『梅雨』です)

 

 

 

 

  

 

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