クスリと生活習慣
小児のウィルス性胃腸炎は、発熱を伴う突然の下痢・嘔吐を繰り返すのが特徴です。
一般的な薬の処方例として吐き気止めや整腸剤、吐き気止めの坐薬が処方されることが多いです。
薬の飲ませ方としては、まず坐薬を用いて少し時間をおいてから水を飲ませて様子を見て、吐き気が治まったなら内服薬に切り替えて…となります。
ここで注意しておきたいのが「水を飲ませて」という点です。
小児の胃腸は周知の通り大人に比べ非常に未熟であるため、嘔吐直後に普段のように水を飲ませたらそれが刺激になり、かえって嘔吐がひどくなります。
他にも普段は好んで飲んでいる果汁等(特に柑橘類や桃)も同様に嘔吐をひどくするので、嘔吐の直後は避けたほうが良いでしょう。
嘔吐を繰り返しているときは、水を「飲ませる」というよりも「湿らせたガーゼなどで口内の汚物を拭き取る」程度で十分です。嘔吐物が口内に残っていると気道に詰まり、窒息の恐れがあるので、それを防ぐためにも口内を拭ってあげるのが良いでしょう。
ただし脱水症状を防ぐために水分補給は必要なので、顔を横に向かせて寝かせて1~2時間程様子を見て、嘔吐をしなくなったときに少量ずつ湯冷ましした水 や、ベビー用イオン飲料の類を小さいスプーンを用いながら何さじか飲ませ、大丈夫なようなら更に飲ませて…というように少量ずつ飲ませるようにすれば良い でしょう。
自分の意思で飲むのを止めるようになれば、もう十分に水分補給ができたと言えます。
また、ぐったりして全く水を受け付けない状態が続くときは、すぐに病院へ連れて行きましょう。
(NA-M)
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