禁煙指導
第5回、9回と禁煙補助薬を使用しないサポート例を紹介してきましたが、今回は保険適用の内服薬チャンピックス(成分名はバレニクリン)を使用した例をご紹介します。
(まず、その前に・・・)
☆禁煙治療を保険診療で行うには、いくつかの条件を満たさなければ受けられません。
・直ちに禁煙しようと考えていること
・TDS(ニコチン依存症のスクリーニングテスト)により、ニコチン依存症と診断(TDSが5点以上)されていること
・ブリンクマン指数(1日喫煙本数×年数)が200以上であること
TDS・ブリンクマン指数は、ミキ薬局でもチェックできます。お気軽にお声をかけて下さい。
条件を満たし、禁煙治療を病院で行いたい方には、自宅の近くや職場の近く、通勤途中の駅付近など日本全国の保険診療を行っている病院をその場でご紹介いたします。
保険適用の内服薬(チャンピックス)での禁煙治療は、通常12週間行い、費用は3割負担で2万円弱です。
(費用には病院での診察料等、薬局での内服薬、基本料等を含みます)
それでは、チャンピックスを使用したサポート例をご紹介しましょう。
50代男性
TDS(ニコチン依存度指標):6点
ブリンクマン指数(1日喫煙本数×年数):350以上
禁煙の動機:会社の健診で指摘され、「1日10本に減らすように」と言われた。減らしてはいたが、この際、禁煙を決意。
初回に使用した禁煙補助薬:チャンピックス(内服薬)
初回支援時
:相談を受けた際、保険診療で禁煙治療を希望されたため、職場から数分で通える病院を紹介。(友人が禁煙外来で禁煙成功したことも外来受診の後押しに!)
2回目
:禁煙外来を受診しチャンピックス2週間分が処方。禁煙開始。
服用方法や注意点はもちろん、他のお薬を服用されている場合は飲み合わせもチェックします。
3回目
:初回から3ヶ月たってから、来局。「2週間服用したら、タバコが吸いたくなくなった。周りにも驚かれた よ! もう薬も必要ない!」
本来12週間服用するお薬ですが、この方は2週間服用しただけで終了しました。このように、その方によって服用期間や方法が異なる可能性もあります。
4回目
:初回から5ヵ月後、電話にて禁煙の継続状況を確認。
「副作用もなく禁煙できて良かった。あれから吸っていないよ。」とご家族も喜んでいる。
以後もサポート継続中!
禁煙が成功し、処方箋をお持ちにならなくても、私たち薬剤師は継続してサポートしていきます。
★ワンポイントアドバイス ★
インフルエンザが流行していますが、うがい手洗いなどの対策はしていますか?今回は、今話題のインフルエンザと喫煙の関係についてお話しましょう。
喫煙が、インフルエンザにかかるリスクを高めるって知っていますか?
タバコを吸う人は、吸わない人の2.42倍インフルエンザにかかりやすく、また感染すると重症化しやすいといわれています。(日本禁煙学会HPより)
喫煙する環境は、1ヶ所に人が密集し、ウイルスを含んだ飛沫を無防備に浴びやすく、またタバコを持つ指先も口に触れやすいことが原因とされています。
また、受動喫煙(第6回に紹介)を含めタバコは、動脈硬化を主とする心血管系疾患・糖尿病・呼吸器系疾患を引き起こす要因となり、インフルエンザで命を落としてしまうケースにつながる可能性がでてきます。
これから冬に向けて、インフルエンザ対策の一環として、ご自身や周りの方の健康のためにも、禁煙を始めてみませんか?
禁煙をしてみたいと思っている方!
今思った方!
まずはミキ薬局薬剤師にご相談ください!
次回は10/27 禁煙が難しい理由(2つの依存)です!!
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