禁煙指導
喫煙とは、活性酵素・一酸化炭素・発ガン物質などの200種類以上の有害物質をダイレクトに吸い込む行為です。受動喫煙を含め、虚血性心疾患や脳梗塞、くも膜下出血などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患、消化性潰瘍など、さまざまな疾患の発症の原因となります。
喫煙とこれらの病態が重なると動脈硬化性疾患をはじめとした重大な合併症のリスクがさらに高くなります。
それでは、タバコと病気について詳しくみていきましょう。
今回は、「タバコと心筋梗塞について」です。
心筋梗塞とは
全身に血液を送り出す心臓は、休みなく規則的な収縮をくりかえす筋肉から出来ています。筋肉が働くときには、自動車のエンジンと同じように、エネルギー源と酸素が必要になりますが、これらは冠動脈を通して血液で送られてきます。
この冠動脈が細くなって、心臓の筋肉が窒息しかかっている状態を狭心症、さらに進行して、冠動脈が詰まって心臓の筋肉が酸欠で死んでしまう状態を心筋梗塞といいます。狭心症と心筋梗塞をあわせて虚血性心疾患と総称します。
タバコの心臓毒性
タバコの主成分であるニコチンは、血管を収縮させ、コレステロールの血管沈着を促進させ、血液を固まりやすくさせます。これにより心筋梗塞の発症リスクを飛躍的に増大させます。また、ニコチンは心臓を興奮させる作用があり、喫煙によって摂取される一酸化炭素には赤血球の酸素運搬能力を破壊する作用があります。これらはすなわち、心臓の酸素欠乏状態を促進する作用であり、心筋梗塞の発作や悪化を誘発します。
喫煙と他の危険因子
心筋梗塞になりやすい危険因子として、①喫煙 ②高コレステロール血症 ③高血圧 ④糖尿病 ⑤遺伝素因 などが挙げられますが、これらの因子には相乗効果があります。喫煙だけでは2倍程度ですが、これに他の要素が加わると4〜8倍に上昇します。
なんとも怖い話ですね。
(Blackburn.1977:厚生省1933より)
最近では喫煙する人が減り、喫煙場所が限られ、肩身の狭い思いをする事が多くなってきました。タバコ税も上がり、いよいよ行き場がなくなる今日この頃…。
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次回は、2月23日 サポート例とワンポイントアドバイス(6)です。
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