ミキ薬局ホーム > ちょっと立ち寄り情報 > 禁煙指導 > 第25回 サポート例とワンポイントアドバイス(6)

禁煙指導


今回は、何度かの失敗を乗り越え、禁煙に成功した方のサポート例をご紹介します。

70代 男性(禁煙外来保険適応者)

TDS(ニコチン依存症のスクリーニングテスト):8点

ブリンクマン係数(1日の喫煙本数×喫煙年数):1680

きっかけ:手持ち無沙汰でついつい吸ってるだけなのでタバコ代がもったいないから。

【チャレンジ1回目】

禁煙外来をご紹介し、チャンピックスで禁煙開始。飲み始めてから2週間たっても便秘と吐き気、肩凝り、味覚の変化に悩まされていた。その後、緩下剤が追加処方されさらに2週間服用すると、症状は多少和らいできたものの「禁煙始めてから良いことがないよ・・・」と元気のないご様子。さらにチャンピックス減量となるが一人暮らしということもあり、寂しさや手持ち無沙汰からついついタバコに手が伸びてしまっていた。

チャンピックスでは副作用がひどかった為、自分で服用を止めてしまい、再喫煙。

★どの禁煙補助剤も使用するだけで禁煙できる”魔法のくすり”ではありません。自分1人での禁煙はなかなか難しいものです。

【チャレンジ2回目】

「禁煙しても意味がないからやめようかな・・・」と、あきらめ半分だったがせっかく始めたので1週間後に連絡するまでの短いスパンでまずは頑張りましょうと励まし禁煙続けることに。

その後も1週間おきに電話にて禁煙の状況を確認していたが、1日数本ペースで吸っていた。本人も「意志が弱いからなあ・・・」と落ち込んでいる様子。

ただ、チャンピックスを止めてからは便秘・吐き気等の副作用は全てなくなり、食事も元に戻り体調は良さそうなご様子でスポーツジムにも通い始めた。

★今までの喫煙習慣に代わる生活習慣を身に付けましょう!

****一旦、気持ちをリセットし、再チャレンジに向けての準備期間****

★新たにタバコを買い足さない、灰皿を処分するなど禁煙に向けて自由に喫煙できないような環境を整えておきましょう!

【チャレンジ3回目】

○支援初回

禁煙外来の医師と相談し、ニコチネルTTSで禁煙再開。(この時点でのお話だと次回から自費扱いとなる為、最初の2週間のみ使い、後は自力で頑張る予定だった。)

今度こそ禁煙成功したいという強い意思を持ち、禁煙宣言!!

○支援2回目以降

一人暮らしという環境もあり、禁煙に自信がつくまで1週間おきに電話連絡または来局時に状況確認。

また副作用が出るのではないかと心配でニコチネルTTSは使えなかった。一度試しに貼ってみたが気持ち悪くなって剥がしてしまい、禁煙補助剤を使わず自力で頑張ることに。

①禁煙開始1週間後・・・「今回こそは禁煙しようと決めたので」とまずは1週間乗り切った。

②2週間後・・・「急に吸いたくなってパッチ貼ってみたが、気持ち悪くなってすぐに剥がしてしまった。それから貼ってないが全く吸ってないよ。」

③3週間後・・・「全然吸ってないよ。衝動的に吸いたくはなるがなんとかしのいでる。」

④4週間後・・・「もう禁煙して1ヶ月だね。頑張ってるよ。」

⑤5週間後・・・「吸いたい気持ちはまだあるけど吸いたくなったらスポーツジム行って汗流すようにしてる。1週間後にまた連絡くれると思うと頑張れるんだ。」

⑥6週間後・・・「吸いたい気持ちはあるけど見守られてるから頑張ってるよ。」

⑦7週間後・・・「やっぱり吸ってる人を見ると吸いたくなるけど応援してくれてる人がいるから吸っちゃいけないなって思って吸わないようにしてる。」

⑧8週間後・・・「年末年始乗り切ったよ。」

と、禁煙開始8週間後までは1週間おきに連絡しないとついつい吸ってしまいそうだったが、「もう2週間後でも大丈夫そうだよ。」と徐々に禁煙に自信がついてきた様でその後も順調に禁煙が続いている。

 

★今回のワンポイントアドバイス★

禁煙の一番の秘訣はネバーギブアップ!!

もし、禁煙中にタバコを吸ってしまってもあきらめないこと。2〜3回の失敗はよくあることなので、失敗したこと自体で落ち込む必要はありません。

大事なことは失敗したとしてもそれも良い経験をしたなと思い、そこから何を学ぶかということなのです。

今回のサポート例の様に、禁煙に成功した方の多くは成功するまでに平均3〜4回のチャレンジをしています。

自分に合った方法を探しながら、楽しく禁煙を続けましょう♪

次回は3/9 心疾患とタバコです!!