たべ新聞

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【皮膚と栄養】67 エラスチン

2021.09.25

皆さんこんにちは ミキ薬局管理栄養士 畠山です

今回はエラスチンというたん白質のお話です

前回の触れた『肌の土台を作るコラーゲン繊維』を糸に例えると

コラーゲンの糸を結び・繋ぎ留めているのがエラスチンです。

 (←糸の交差部分をエラスチンが繋ぎ留めているイメージです)

コラーゲン繊維を土台とする皮膚組織は、このエラスチンの働きによって

構造と弾力性を保つことができますが、加齢によるエラスチン減少に従い

組織の弾力性が低下し、やがてハリを失わいシワを生じます

(紫外線によるエラスチンの変性も、シワの一因と考えられています)

 

エラスチンは皮膚の真皮組織の約5%を占める成分です

その他、特に柔軟性が必要な組織である靭帯動脈などにも、より多く分布します

なお、エラスチンはたんぱく質のため分子量が大きく、皮膚からの吸収は難しいです

食物として口から摂っても、消化液によって分解されてしまいます

コラーゲンの豊富に含まれる食品(軟骨や骨髄、皮などの動物の組織)を摂る事で

エラスチンを口から摂取すること自体は可能ですが、エラスチンのままで吸収され

必要な組織に届けられ利用されることは、一般的には期待できません

 

エラスチンの経口摂取や経皮吸収による利用や、身体組織の細胞で直に生成を促す方法

現在研究の途上です。

有効な方法が発見されれば、皮膚の健康だけでなく、

血管が集まった臓器である腎臓や、循環器・脳血管・肺・関節などの多くの疾患の治療に

大きな道が開けるはずです。

化学技術の進歩に期待しましょう!

 

 

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