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旬の食べ物(142) 芹(セリ)

2012.11.15

芹(セリ)

 

 セリは野菜ものの乏しい春に「七草」にも数えられる『野草』です。

 休耕田や沢などに自生していたものが食用にされ、栽培、利用される

ようになりました。

 競る(せる)ように密集するため、この名がついたとされます。

 セリにはβカロテンや食物繊維、鉄やカリウムなどが豊富です。

 また、生薬としても利用されます。

 

 清々しい香りや歯触りが魅力で、茎・葉は鍋物やお浸し、雑煮などに

利用されます。ほろ苦い根は炒め物や天ぷらがおいしいです。細かく刻み

三つ葉のようにアツアツのお粥に散らしても良いです。

 また、白くて長い、まだ硬くなっていない根はほろ苦く歯触り良く、

鍋物炒め物、天ぷらにすると美味です。

         (根が赤くなっているものはおすすめしません)

 

 世界中にセリ科の植物は多く、

             三つ葉・人参・パセリ・セロリなどが挙げられます。

 

 昔の古い和歌の詞には、しばしば「芹摘み」というフレーズが用いら

れています。

 御簾(みす)越しの高貴な人への叶わぬ想い、というエピソードは、

セリの強い清らかな香りが介在しなければ生まれなかったことでしょう。

 

   

    *自生のセリを摘む場合、有毒な「ドクゼリ」と見間違える場合があります。

     ドクゼリは特に5月以降に繁茂するため、この時期以後の芹摘みは避けた方が

     良いとされます。

     野草に詳しくない方は市販されているセリを求めるのが無難です。

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