たべ新聞

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健康のレシピ

行事食 No.12 飴まつり

2012.01.27

〜 飴 〜

   日本で作る飴は、砂糖が普及するまで米や麦、芋が原料でした。でんぷんを酵素の働きで分解して糖化させ、水飴やさらし飴などに加工します。

 この糖化の段階からアルコール発酵で酒が、酒から酢酸菌による発酵で酢が作られます。酵母・細菌・カビ・酵素の働きを知らない時代、発酵や酵素反応は神聖な事象として扱われていました。

 いずれも貴重な食糧から作られます。神事や祭礼の供物にするため、古い時代には神社や寺が製造に携わった例もあります。寺社から技術が広まり、地域の名産品に育った食品は他にも豆腐・納豆・漬物などが挙げられます。

 

 農閑期の冬から早春に執り行われる祭礼は日本各地にあり、特に飴が主役の祭りは、甘味が貴重な頃には心待ちにされた行事でした。

  豊作や子孫繁栄・健康や病気平癒を願って作られた飴は神仏に供えられ、寺社門前には市が立ち、人々が買い求めました。時代を経るにつれ、彩色や細工の技術も発展してゆき、五感を楽しませる食べ物となります。

 現存する祭礼の例として、秋田県大館市の「アメッコ市」(2月)や宮城県大和町吉田地区の「島田飴まつり」(12月)が挙げられます。川崎大師の咳止め飴などもこれに数えられます。

 飴は体力を保ち、疲労を回復、体を温めるエネルギー源になります。喉の渇きを抑えて風邪や咳も防ぎます。保存食でもありました。

 飴の穏やかな麦芽糖の甘味は、煮込み料理に加えるとゆっくり溶けます。浸透圧の変化が緩やかなため、食材が固くなることなく、野菜や豆の皮にシワが寄ることもなく、仕上がりの艶も良くなります。

 ひと粒ふた粒、試してみませんか?

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