たべ新聞

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健康のレシピ

行事食 No.19 灌仏会(花祭り)

2012.03.05

甘茶

  4月8日はお釈迦様が生まれた日とされ、お寺では「灌仏会」を催します。

 月遅れの5月8日に祝う例もありますが、ちょうど4月の桜の時期に重なり、稚児行列や色とりどりの生花や造花の飾り付けで祝うため「花祭り」とも呼ばれています。

 お釈迦様の産湯に、竜が天から清浄な水(甘露)を注いだというのが「灌仏(会)」の名の由来です。

 甘茶はガクアジサイの仲間です。

 この甘茶の若葉を夏の暑い時期に集めます。

 これを桶のような容器の中に積み重ね、水を打って半日ほど発酵させます。

 これを蒸して発酵を止め、揉んで乾燥させて作ります。

 この工程によって甘味が生じ、「甘茶」の茶葉が完成します(工程はウーロン茶の製法にだいぶ似通っています)

 このお茶を小さな仏像に注ぎかけて祝い、参拝者にも振舞われます。

 

 カフェインは含まれません。

 ほんのり苦いのは緑茶や紅茶と同じ渋味成分のタンニンの苦味です。

 

 甘味成分は砂糖の約1000倍の強い甘さです。

 昔の砂糖がまだ知られていない時代にはその甘味が甘蔓の樹液とともに珍重されました。

 また、現代でも糖質やエネルギーの制限が必要な方の、砂糖の代用甘味料としても利用されます。

 その他にも、味をまろやかにするため、現在でも醤油の製造時に添加し、塩味を円くするために利用されています。 

 

 生薬としての甘茶は、抗アレルギー作用や歯周病、矯味剤(味を整える)などの用途が日本薬局方に収載されています。

 

 あまり身近な飲み物ではありませんが、屠蘇散(お屠蘇のもと)と同様に、薬局等で購入出来る場合があります。

 

 

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