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旬の食べ物(20) 蜂蜜

2012.03.30

蜂蜜

 蜂蜜はミツバチが花の蜜を集め、巣に貯蔵し、熟成したものです。 

  花盛りの4〜5月頃が蜂蜜の旬の時期です。

  蜜を採る花の種類により、蜜の色や濃度、香りや味わいに個性があります。

 日本ではアカシアやレンゲなどの穏やかな風味の蜂蜜が好まれますが、欧米ではソバや栗など、香りが強く個性的な味わいの蜂蜜が好まれています。

 花の蜜はもともとは水分とショ糖が多いです。ショ糖はミツバチの唾液の酵素によってブドウ糖・果糖に分解されます。

 また、花の蜜は蜂の巣の中で貯蔵中にどんどん水分が蒸発し、失われます。

 そして、蜂蜜中の水分量は重量の20%程度にまで減少し、私達が知っているようなトロリとした濃度となります。

 完成した蜂蜜は、糖分をはじめ、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、芳香成分がギュッと濃縮されています。

 甘味料として料理に使用すると、肉を柔らかくしっとりと仕上げ、魚の臭みを消し、香りを良くするなどのメリットがあります。

 また、蜂蜜には天然の酵母が含まれています。

 古代のヨーロッパ(特にブドウ栽培が難しい北欧)では、水で薄めて常温発酵させた蜂蜜酒(ミード)を愛飲していました。 

 通常、蜜蜂に1種類の花の蜜を集めさせて蜂蜜を作りますが、複数の種類の花の蜜を集めて作った蜂蜜や、1種類の花の蜂蜜を各種ブレンドすることがあります。

 これは「百花蜜」といいます。  

 なお、蜂蜜は鉄分が豊富なため、タンニンを多く含む紅茶などの飲料に加えると全体が黒く変色します。

 安全性には問題ありませんが、鉄の吸収率や見栄えに影響します。

  また、温度が4〜5度になると糖分が結晶化します。

 温度が上がると結晶は消えますが、高温で加熱すると色や香りを損ないます。

 このため、40〜60℃程度の湯でゆっくり湯煎することをおすすめします。

 *1歳未満の乳児には蜂蜜を与えないようにしましょう

   (乳児ボツリヌス症の予防)

 

 

 

 

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