健康のレシピ
旬の食べ物(23) 新茶(日本茶)
2012.04.09
新茶(日本茶)
立春から八十八夜を過ぎた頃、お茶の葉は初めての収穫期を迎えます。
雨が降らない限り、半月ほどかけてこの出たばかりの芽(一番茶)を収穫し、蒸して揉み、乾燥して色鮮やかな緑茶を製造します。
若葉は瑞々しく軟らかいため、デリケートな甘味やうま味、ビタミンCやカテキンといった成分がお湯に抽出され易いお茶です。
新茶の収穫期間中も、茶葉はどんどん育ち、大きくなり、かたくなります。
その初旬と終盤では葉の状態にはすでに違いが出ています。
また、一番茶を摘んだあとに二番茶、三番茶・・・となりますが、次第に茶葉が育ち、大きく、かたくなります。また、新芽は成長するまでの期間が長いため、旨味や香り、栄養成分を多く蓄積しますが、それ以降に育つ葉は成長速度が速いため、諸成分の含有量も異なります。
このために新茶がもてはやされ、市場に流通する緑茶の半分が新茶の時期に収穫されているといわれています。
もちろん、同じ茶葉が原料ですので、発酵茶である紅茶やウーロン茶にも新茶はあります。こちらも瑞々しさが身上です。
紅茶のダージリンでは新茶(一番茶)は「ファーストフラッシュ」といい、発酵を軽く留めています。緑茶に近い青々とした葉の色あいと風味を楽しみます。
抽出液の色あいは淡い麦わら色で、私達が見慣れた紅茶の水色とはだいぶ異なります。
中国の緑茶は蒸すのではなく、釜で炒ります。日本の緑茶に比べると香ばしさが勝り、抽出液は緑色ではなく黄金色に近い水色です。
さまざまな種類の新茶を飲み比べてみるのも楽しいですね。
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