たべ新聞

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健康のレシピ

行事食 No.28 端午の節句

2012.04.12

粽(ちまき)・柏餅(かしわもち)

 「端午の節句」は大陸から暦と共に伝わりました。粽(ちまき)を作る習慣も渡来したものです。

 粽は、大陸で邪気をはらう供物に用いられるようになった由来(ここでは割愛)があり、日本でもさまざまな行事に、邪気を払う飾り物として用いるようになりました。 端午の節句では、男の子の成長の無事を祈って作ります。

 

 なお、柏餅を食べるのは、日本で独自に生み出した習慣です。

 柏の木は関東以北の防風林に用いられます。新しい葉が春に出てくるまで、古い葉が落ちないため、丸坊主にならず、豊かで広い大きな葉が、秋〜冬の厳しい風を凌ぐのに適しているからです。

 これが転じ、新しい世代が出るまで前の世代が絶えない、子孫繁栄の縁起の良い葉とされました。正月に鏡餅の下に敷く『ゆずり葉』(次の代に譲る)と同じ謂れです。

 なお、柏は関西以西の温暖な地域では育ちません。

 関西以西の「柏餅」は他の葉(主に山帰来:サンキライ :赤い実が付いた細い枝ぶりが美しく、クリスマスリースなどに利用される植物。光沢があり円い葉)を利用しています。

   柏の穏やかで甘い香りを上新粉の餅に移して楽しみます。

 この芳香成分は「クマリン」といい、桜餅の香り(桜の葉の香り)と共通です。

 

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