たべ新聞

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行事食 No.33 和菓子の日

2012.06.12

和菓子

 1年365日、さまざまな団体が記念日を設けています。

 6月16日の「和菓子の日」は、1979年に全国和菓子協会が制定しました。

 この日に室町時代から行われていた行事を記念したものです。

 この行事を 「嘉祥食い(かじょうぐい)」 といいます。

 

 昔は砂糖は高級品であり、滋養をつける薬としても扱われていました。

 「餡」は砂糖ではなく塩を用いた塩餡が一般的であったため、ふんだんに砂糖を用いた和菓子は大変な価値を持ちました。

 また、和菓子の材料となる米や小豆には悪い物を祓うような神聖な意味合いがありました。

 このため、和菓子は神事や何かを祈念する行事、贈答にと、大切に用いられていました。

  「嘉祥食い」 は陰暦の6月16日、疫病を防ぐために16個の菓子や餅類を神前に供えたのが始まりです。

 この日江戸時代には主君が臣下に菓子を賜り、庶民は16文で菓子を買って食べることが慣わしになっていました。

 

 ちなみに16文は、江戸時代中期〜後期にかけて、かけそば1〜2杯を求めることのできる位の価値です(現代、平成の1000円弱に相当)。

 江戸時代中期にもなると砂糖も庶民の間に普及し始めますが、日常的にも手が届く甘いものといえば飴(イモや麦・米が主な原料)や餅菓子、芋などが主であったようです。

 宮中や各地の主君による行事や茶道の発展、庶民の楽しみから、様々な和菓子が現代に伝わっています。

 まだまだ見聞きしたことのない和菓子があることでしょう。

 この機に親しみ、伝えてゆきたいものですね。

 

 

 

 

 

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