たべ新聞

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健康のレシピ

旬の食べ物(96) 戻り鰹

2012.08.20

戻り鰹

 鰹の旬は初夏の 『のぼり鰹』 と秋の 『戻り鰹』 の2回あります。

 のぼり鰹については「旬の食べ物(24)」で紹介していますので併せてご覧下さい。

 のぼり鰹はサッパリとした味わい、戻り鰹は脂ののった濃厚な味わいが特徴です。魚体は戻り鰹の方がはるかに大きく、ぐんと高価になります。

 切り身100g当たりの栄養成分で比較をすると、戻り鰹の方が水分が1割ほど少なく、脂質は約12倍です。

 初夏に口当たりの軽いサッパリしたのぼり鰹も爽やかですが、戻り鰹は鰹の充実した旨味を存分に堪能出来る味わいです。

 いずれも鉄分とタンパク質が結合した血色素が多く、身や血合いが濃い赤色を呈します。この血色素は酸素と結びついており、鮮度が良いうちは美しい赤色ですが、酸素を多く含むために酸化しやすく、鮮度が落ちやすい(あしが早い)のが弱みです。鮮度が落ちると色は黒ずみ味も悪くなります。

 手をかけずなるべく早く食べる必要と、加熱すると身がパサつきかたくなることから、かつおは刺身やたたきなどの生食が主流です。

 加熱料理の例としては鰹の油漬け缶詰があります。油によって身が酸素に触れることを避け、加熱調理でパサつきやすい食感に滑らかさが補われます。手軽でおいしく鰹の旨味を味わうことができるため、世界中で日常的に親しまれています。

 

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