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健康のレシピ

旬の食べ物(130) はたはた

2012.10.30

はたはた

 

 もともと日本海沿岸で食べられるものの、全国的にはあまり出回らな
い魚でした。

 けれども近年だいぶ普及し、スーパーマーケットでも年中見かけるよ
うになりました。

 みりん干しや麹漬け、唐揚げや塩焼き、酢締めや鍋物、田楽にして食
べます。ウロコが
無く、淡泊で火の通りが早く、背骨がするりと取れる
食べやすい白身魚です。スズキ目
ハタハタ科です。

  秋田県では1970年代までは多量に獲れ、昔は貴重な冬のたんぱく
源であった
県魚です。

 

 保存食として米麹や野菜と重石をして漬け込んだ「はたはた鮨」
(ふな鮨・かぶら鮨の
ような、なれ鮨の一種)や、はたはたの魚醤
「しょっつる(塩汁)」、「はたはたの塩汁
鍋」などが冬の郷土料理
として有名です。

 

 10月から真冬にかけてが旬で、10月に獲れるものは主に北海道産
です。

 産卵期にはブチブチとした食感が噛み応えのある卵や白子をタップリ
と抱えます。

この産卵期のはたはた漁はもう少し先の11月下旬から12月半ばにか
けて、わずかな
期間に行われます。

 

 実は今から20年以上前、はたはたは乱獲により絶滅の危機に陥り
ました。このため
秋田県では平成4年から3年間の全面禁漁期間を設け
ました。その間、稚魚の放流も続け
られました。漁業を生業とする人達
の苦労がしのばれます。

    また、県民も禁漁中は韓国産や中国産、北海道産を高値でも買い求め、
年越しや正月の食卓にのせていました。

 

     解禁後も漁獲量の制限は続けられています。

  漁獲高は年々増えつつありますが、平成23年で
全盛期の10分の1の量です。                                                                         

 けれども大衆魚としてのはたはたは序々に復活しつつあります。

 冬の海、天候が荒れて雷が轟く時期に浅瀬の海藻に集まり産卵する
ため、その名は魚偏に雷、神と書きます。

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