健康のレシピ
糖の種類とはたらき ⑦異性化糖
2013.05.15
異性化糖 は、でんぷんを酵素や酸で分解してブドウ糖に変え、この
一部を酵素やアルカリ処理による異性化で果糖に変えた糖(液)です。
果糖とブドウ糖が混在する糖液で、
・ブドウ果糖液糖(ブドウ糖が多い)
・果糖ブドウ糖液糖(果糖が多い)
等の種類があります。配合比率はJAS規格で定められています。
果糖は砂糖よりも甘味が強いため、果糖の含有率の高い異性化糖の方が
甘味が強く感じられます。
しかし、果糖は低温で甘さが強く、高温で弱く感じられるという
特徴や、高温で着色し易い性質があります。
このため、主に常温~低温で口にする菓子・清涼飲料水・アイスクリームや
氷菓・ゼリーといった食品に利用されることが多いようです。
異性化糖の長所には
・(製品に砂糖を用いるよりも)安価で製造しやすい
・スッキリとした甘味である
・高濃度でも結晶化や変質のおそれが低い
・粘性が低く運搬や保管の際の扱いが楽
・インスリンが反応せず、摂取後の血糖上昇が緩やかな果糖を含む
などがあります。
なお、短所には(果糖の割合が高いほど)
・強い甘味への依存性をつくり易い
・体内で吸収が早く中性脂肪を合成し易い
・血糖値の上昇に時間がかかり、満足感を得るまで摂り過ぎ易い
・体内での尿酸合成を促し易い
といった点があります。
現代を生きる私たちは、多様な美味しさを嗜好できる恩恵を
受けています。
その分、体にとっての適量を、意識して楽しむための知恵や工夫
が求められているようです。
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