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【皮膚と栄養】671 食品由来の化粧品成分㊷ 中鎖脂肪酸

2024.09.04

こんにちは ミキ薬局管理栄養士 畠山です

化粧品成分には、食品に含まれる成分が抽出・精製され、広汎に利用されています

数回シリーズで、それらのご紹介をします

今回は中鎖脂肪酸についてです

中鎖脂肪酸は、炭素の数が8~12個で構成される脂肪酸です

皆さんは、食用油を購入する際にMCTオイルというものを見たことはありませんか?

Medium(中程度) Chain(鎖) Triglycerides(トリグリセリド=中性脂肪)の頭文字を取った中鎖脂肪酸100%の油です

MCTはココナッツオイルやパーム(椰子)油に豊富に含まれています

中鎖脂肪酸(以下、MCT)は腸管からリンパ管を経ずに血管~全身へと運ばれ、速やかにエネルギー源となるのが特徴です

また、糖質の代替エネルギー源となるケトン体を多く生成するため、糖質制限ダイエットの流行時に注目されました

ココナッツオイルは特有の風味が日本の食事になじみ難く、流行が下火になりましたが、精製された無味無臭のMCTオイルは普及しつつあります

なお、MCTは飽和脂肪酸のため、摂り過ぎると悪玉コレステロールが増えます

また、MCTオイルは加熱すると140~150℃で発煙・発火するため、加熱調理への利用は厳禁です!

また、カップラーメンなどの容器の主成分『ポリスチレン』はMCTとよく似た化学構造のため、MCTオイルの触れた箇所が溶解(油化)し、中身が漏れ火傷をする恐れがあります

このためカップラーメンなどに加える際は、先に器を換える必要があります

なお、ココナッツオイル(ヤシ油)やパーム油(パーム核油)は炭素数12ラウリン酸というMCTを含み、化粧品成分として利用されます

MCTが飽和脂肪酸のため、常温では固体の性状で、製品の基剤・加脂肪・セッケン合成による洗浄を目的に添加されます

ちなみに化粧品に添加する脂肪酸は炭素数12以上の『高級脂肪酸』と呼ばれるものです

そしてラウリン酸には多様な化合物が存在し、これらも化粧品に汎用されます 

 

 

 

 

 

 

 

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