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【皮膚と栄養】289 栄養と皮膚炎③ ビタミンB2・ナイアシン不足
2022.11.04
こんにちは ミキ薬局管理栄養士 畠山です
栄養素の過不足は、皮膚の炎症を招く場合があります
今回は、名前が特徴的な皮膚炎、シビ・ガッチャキ症の紹介です
これは過去に、東北の一部地域にみられた皮膚病です
ひび・あかぎれの一種で、皮膚に深い皮膚の亀裂が生じるのが代表的な症状です
原因は、皮膚の原料となるたん白質や、皮膚・粘膜の健康や成長に関わるビタミンB2や ナイアシンの不足と考えられます
食品流通網が発展を遂げる前の国内では、ビタミンB2やナイアシンの主要な供給源である動物性食品の摂取量は現在ほど多くなくありませんでした
さらに、寒冷地の冬の食糧は各家庭が確保できる範囲の種類・量の食糧を塩蔵・乾燥加工した保存食が中心でした
さらに、水溶性ビタミンは加工や長期保存の際に失われる量が多く、塩蔵品では脱水の際に流出します
このような食環境の制約が、この皮膚炎の背景にあったのではと推察されます
現代では、この皮膚炎は忘れ去られようとしています
けれども昨今はこの例とは真逆に食環境を意図的に自由に選べることが背景となり、かえって極端なダイエット・偏食、自己流の菜食主義等による新たな栄養欠乏の事例が増えています
いたずらに自身の健康を危険にさらすことは避けたいものです
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