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【皮膚と栄養】680 食品由来の化粧品成分51 リノール酸

2024.09.14

こんにちは ミキ薬局管理栄養士 畠山です

化粧品成分には、食品に含まれる成分が抽出・精製され、広汎に利用されています

数回シリーズで、それらのご紹介をします

今回は長鎖脂肪酸リノール酸です

18個の炭素が鎖状に連なった構造に2つの二重結合を持ち、その一つ目が6番目の炭素になる(オメガ‐6脂肪酸)『多価不飽和脂肪酸』です

リノール酸は、主に紅花(サフラワー)油・コーン油・大豆油など、サラダ油として利用されることの多い植物油に含まれます

ヒトの体内で生成できずに飲食物から摂る必要から『必須脂肪酸』に分類されます

体内では、リノール酸の代謝産物のアラキドン酸が、生理活性物質を生成したり細胞膜の原料となったりします

ただし近年は摂取過剰の傾向で、生理活性物質の過剰生成がアレルギー反応の悪化を招くため、摂取量は1日の摂取エネルギーの2~2.4%程度が適量とされています

このため、上記の植物油やドレッシング・マヨネーズ等の油性調味料の1日の目安摂取量は大さじ1杯強程度とし、オメガ‐3・オメガ‐9脂肪酸を含むものを少量ずつ取り混ぜ利用することをお薦めします

そして、多価不飽和脂肪酸は非常に不安定な構造のため、加熱や高温の場所で放置するとたちまち酸化します

酸化し傷んだ油や油焼けした干物などは風味が悪いだけでなく健康にも悪影響を与えます

リノール酸を多く含む食品は、空気(酸素)に触れないように密閉し、暗涼所で保管するようにしましょう

化粧品成分としては、

・製品への加脂肪

・皮膚を覆い水分の蒸発を防ぎ、皮膚を柔軟にするエモリエント

・メラニンのもととなるチロシナーゼの分解促進による美白

などを目的として添加されています

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