たべ新聞

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健康のレシピ

卵と上手に付き合おう!②鶏卵利用の歴史(卵の保存)

2019.08.26

 『なまもの』は腐敗しやすいのが一般的ですが、卵には面白い特性があります。

 卵の白身には、リゾチームという抗菌 ・抗ウィルス作用のある酵素が含まれ、医薬品にも利用

されています。

 この酵素の作用は加熱により損なわれるため、ゆで卵は1日程度しか日持ちしませんが、生卵は

この酵素の作用によってはるかに長持ちします。

 殻にヒビがあるとここから雑菌が入り込むため、ヒビ割れの無い新鮮な卵を買い求め、冷蔵庫内で保存しましょう。

 

 18世紀半ばには、卵に油・酢・塩を混ぜた半固形状のソース『マヨネーズ』が作られました。

もともと保存性を求めて開発されたわけではありませんでしたが、殺菌力のある酢と塩を含むため、保存性に優れています。
 ちなみに、市販のチューブ入りマヨネーズは、未開封状態で賞味期限が約1年間です。

 

 古くからの卵の保存食としては、アジア圏のアヒルや鶏の卵の加工品が有名です。

 代表的なものでは中国の鹹蛋(シェンダン)や、14~15世紀頃に作られるようになった皮蛋(ピータン)があります。

 鹹蛋はアヒルや鶏の卵を濃い塩水に1か月ほど漬けたもの。皮蛋は14~15世紀頃に作られるようになり、卵殻に塩・石灰・泥などを殻に塗って2~3か月間瓶や土の中でねかせたものです。

 これらの発明は偶然の産物らしいのですが、いずれも塩の浸透圧によって濃縮した黄身がネットリとオレンジ色になり、酒肴やご飯の友として愛されています。

 皮蛋は卵白がアルカリ変性により保存性が増し、黒いゼリー状、特有のアンモニア臭を帯びているのが特徴です。

 アルカリによって雑菌の増殖を抑える加工食品の仲間には、九州南部の灰汁(あく)で煮た粽(ちまき)の「灰まき(あくまき)」も数えられます。
 

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